住まいの環境デザイン・アワード2010−人と環境と住空間デザインの真の融合をめざして−

グランプリ

木更津の小さな家

設計:大塚 智己
施工:小山工務店

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三つの和室などでプランが細かく仕切られていた築40年の住宅を、ワンルーム的な開放的な空間に改修した。家のほぼ半分は、大きな開口部を持つ土間が占める。そこから始まる階段は、庇のように張り出したバルコニーに通じており、周辺の田園風景を取り込んだ開放的な住まいになっている。外壁の耐震化や基礎の補強、全体の断熱化といった基本性能の向上も図り、さらに長く使える住宅へと再生させている。

審査講評

高度経済成長期に多くつくられた、どこにでもあるような住宅が、全く違う住空間に生まれ変わっている。ありふれた古いものでも、うまく手を加えれば、これからも使える住まいに再生できるということを伝える好例だと思う。

DATA

所在地 : 千葉県木更津市
家族構成 : 2〜3人(想定)
敷地面積 : 131.68m2
建築面積 : 49.94m2
延床面積 : 44.71m2
構造・階数 : 木造、地上1階
改修時期 : 2009年6月

図:京都型住宅モデル

写真=千葉正人

Sayama flat

設計:長坂 常/スキーマ建築計画
施工:ミヤマグッドホーム

写真写真

築25年あまりの社宅を改修して、賃貸マンションへと用途転換したプロジェクト。大がかりな改修を施しては事業が成り立たないとの判断のもと、設計者は“引き算”の改修を提案。既存の間仕切りや仕上げ材を撤去して広い空間を生み出し、入居者が自由にアレンジできるルールを設けた。今回の“引き算”を設計者は、高度経済成長期につくられた大量の建物群が、その役目を終えてゆるやかに消えていく過程の第一歩とも位置付けている。

審査講評

床だけは、新たに樹脂で仕上げているが、基本的には“引き算”の建築で、「どこまで剥すか」の見極めが絶妙だ。つくり込まなくても、最低限のしつらえさえあれば、人間は生きていけるという生活の基本を再認識させる力強さも感じた。

DATA

所在地 : 埼玉県狭山市
家族構成 : ディンクス、単身
敷地面積 : 557.57m2
建築面積 : 385.91m2
延床面積 : 227.24m2
住戸数・住戸面積 : 30戸、40.27〜84.05m2
構造・階数 : RC造、地下1階・地上7階
改修時期 : 2007年12月

図:京都型住宅モデル

写真=太田拓実

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