2011 入賞

東向日の住宅

設計 : 荒木 洋+長澤 浩二/AN Architects
施工 : 三陽工務店

築35年の和風住宅の一部を改修して、一人でコンパクトに暮らせる空間をつくり出した。改修された空間は、高さ1800mmの上下で異なる表情を見せる。下方は、壁で仕切られた現代的なリビング・ダイニングと寝室。上方では、瓦屋根に新たに設けたトップライトの自然光が小屋裏全体に行き交い、仕切られた生活空間に一体感をもたせしている。

審査講評

高さ1800mmを境にして、下方で新しい生活空間を展開する半面、上方に古い小屋組みを見せるという発想に新鮮さを感じた。天井をはがすことで、もともと日本の民家が持っていた小屋裏の美しさに、もう一度、光を当てたという点でも評価したい。

DATA

所在地 : 京都府向日市
家族構成 : 単身
敷地面積 : 387.45m2
建築面積 : 156.95m2
延床面積 : 193.59m2(改修面積53.56m2
構造・階数 : 木造、地上2階
建設年 : 1975年
改修時期 : 2009年8月

Photo : AN Architects

 


靄靄(あいあい)コヤ

設計 : 平野 正典+名和 研二
施工 : 三協建設

数十年にわたり、増改築を重ねてきた敷地内にあった物置小屋を、子世帯が暮らす小住宅に建て替えた。敷地内の主役である母屋や庭に対して、「靄(もや)のように希薄な脇役」だった物置小屋の佇まいを継承しつつ、家族が和気藹々と暮らせる空間を意図している。梁に床を架けて2階を設けたり、母屋家族と住居を交換したりすることも視野に入れ、柔軟な可変性を備えている。

審査講評

長く同じ敷地内で増改築を重ねてきた家族と土地を受け継ぎながら、将来も見すえた設計がされている点に共感した。内部のスケール感や、キッチンを中心としたプラン構成、自然光の採り入れ方などを、小さな空間でうまく解決している。

DATA

所在地 : 静岡県磐田市
家族構成 : 夫婦+子ども2人
敷地面積 : 381.00m2
建築面積 : 85.86m2
延床面積 : 85.86m2
構造・階数 : 木造・一部RC造、地上1階
完成 : 2010年4月

 


inside house+outside house

設計 : 保坂 猛/保坂猛建築都市設計事務所
施工 : 栄港建設

実質的な生活空間からなるinside house(中の家)と、外部のような部屋を集めたoutside house(外の家)とを、中庭を介して並べた小住宅。双方の開口部の高さをずらしたり、大きさを変えたりすることで、適度な距離感を生み出している。南側のoutside houseは隣家との緩衝帯でもあり、inside houseに開放感を与え、十分な自然光や通風をもたらしている。

審査講評

30坪程度の都心の敷地にありながら、家族が一緒に自然を楽しめるような思い切ったプランを提案している。周辺との関係の取り方や、住まいの空間構成が巧みなことに加え、そこでの暮らしを住まい手が存分に楽しんでいる点を評価したい。

DATA

所在地 : 東京都杉並区
家族構成 : 夫婦+子ども2人
敷地面積 : 95.98m2
建築面積 : 37.32m2
延床面積 : 71.20m2
構造・階数 : 木造、地上2階
完成 : 2009年8月
主な設備 : エコジョーズ

Photo : 西川 公朗


ウィンドウを閉じる